風疹は、予防接種によって十分な免疫をつけているか、高い抗体を持っていれば、ほぼ感染することはありません。
風疹ワクチン1回の接種で95〜99%の免疫ができることが確認されているからです。
妊娠した女性は、初期の血液検査で風疹の抗体検査も行われますが、検査の結果抗体が少なかったとしても妊娠中は予防接種を受けることができません。
これから妊娠する可能性のある女性は、管轄の保健所で風しん抗体検査を受けておくとよいでしょう。
風疹抗体検査の費用は、地域により異なります。
ちなみに、医療機関や結婚前の方が受けるブライダルチェックでも、風しん抗体検査が受けられますから、ぜひそうした機会を利用されてはいかがでしょうか。
風疹のワクチンは、種ウイルス(弱毒株ウイルス)を培養して凍結乾燥させたものです。
2005年までには、生後12ヶ月から90ヶ月未満の子どもに風疹ワクチンが接種されていましたが、2006年度からは、麻疹ワクチンとの混合ワクチンが1歳児と小学校入学前1年間定期接種に用いられています。
予防接種法のたびたびの改正により、昭和54年4月2日から昭和62年10月1日生まれの人は接種率が低くなっています。
この年代は結婚・出産を迎える年齢と重なるため予防接種を受けていない方は、なるべく早期に受けることをお勧めします。
風疹の予防接種は複数回摂取しても問題ないので、抗体検査に手間や費用をかけず予防接種を受けるということでも良いでしょう。
ただし、女性の場合は、ワクチン接種後2ヶ月間は妊娠を控える必要があります。
しかし、これまでに風疹ワクチンによって胎児が先天性風疹症候群にかかったという例は報告されていないので、妊娠とワクチンの時期が重なったとしても、あまり深刻に悩む必要はありません。